『スパイラル 〜推理の絆〜』
城平京, 水野英多
最初の2巻はミステリー漫画(殺人事件要素を含む)で、
3巻以降が「ミステリー的」漫画になる。
1・2巻はまだ語り手・描き手ともにこなれていないし、「ミステリー的」ならではの面白さこそを味わって欲しいので、なんとか5巻くらいまで読んでいただきたい(1巻でやめてしまわずに)。
3〜5巻を読む中で、ストーリーの緊迫感を楽しむだけではなく、主人公のいじけっぷりというか、ひねくれっぷりというか、そういう味が「ぴんとくる」ようなら、是非そのまま最終巻まで。
7・8巻くらいで、またストーリー的に停滞というか間延びした展開にはなるのだけど、そこで培われた語り手・描き手の能力が11巻以降の「静かな中の情感」とでもいうようなものを開花させる土台になっている。
「それこそが 俺の武器だ」
「この絶望も暗闇も
運命から無理矢理押しつけられたものじゃない
俺が勝つため自ら望んで手に入れたんだ」
(iki0075)
第十一話 少年の力
「俺は自分の力が一番信用できないさ」。 信じていた時もあったからこそ、 ...
いさ
第十六話 敗者ばかりの日
「.... 負けたら全部失うんだ! 大事なものを守れないんだ!!」 (4巻P75)...
「考えろ! 知恵をしぼれ! 無理でも勝機を探すんだ!! (4巻P78)
しっかりしろよ! (ぱんっ、と自分で頬をたたく)本番はこれからだ!!
(4巻P112)
はー 寿命が千年ちぢまったあぁ…
あれだけの虚勢で心臓が破裂しそうだ……
まったく… 俺は兄貴と違って情けねぇ…
だが
読みはほとんど外さなかったしどうにかあの娘をゲームに引っ張りこめた!
(4巻P111)
スパイラル~推理の絆~15巻
「突然現れた救世主だとか神様だとかに救ってもらおうなんてお手軽な発想がそもそも不健全なんだ」(15巻P68)
「それでも何人かが呪いを越えられるなら……
それは価値あることだと思う」(15巻P161)
「まったく真実ってやつは手加減なしだな」 (14巻)
「そりゃな 簡単に眠れるもんじゃないさ」
「やっぱりこの壊れかけの体は怖いし」
「戦うのだって恐ろしい」
(15巻P94)
「ただ自信ありげにかかってるからなんとなく説得力があるだけでただし保証はどこにもない
保証なんかなくても兄貴に勝てればそれでいいのかもしれない。でもその勝利は間違いかもしれないんだ」
欲しいものが手に入らない奴はいくらでもいるさ
俺は大して特別じゃない
(14巻P109)
(1〜15巻)
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